りえさんがこの週末にドレスデンに行ったはずなので、私が行ったときのドレスデンの様子をご紹介。
初めて行ったのは2004年2月。そのときのFrauenkirche(フラウエンキルヒェ=聖母教会)。その当時の姿は以下のようだった。
この教会は、ドイツ最大のプロテスタントの教会で、直径25メートルのドームを持つ立派なものだったのだが、戦争で爆撃されて廃墟となり、その悲惨さを残すため、すなわち当時東ドイツの共産政権がアメリカ・イギリス資本主義国の野蛮さを喧伝するため(実際は東ドイツがお金が無かったからなのかもしれないけど)、そのままになっていた。東西ドイツ統一後から再建が始まり、私が行った2004年2月はあともう少しというところまできていたのだった。なんでも瓦礫の山から石を一つ一つ鑑定し、元の場所に当てはめ、足りない石のみ新しいものを使う、というやり方をしていたそうだ。
180億円に相当すると言う再建費用の一部は、旅行者からの寄付である。私も地下聖堂のガイドツアーに参加し、戦争で爆撃された教会のビデオを見、いくばくかの寄付をした。
そのあたりは工事中だらけで、聖母教会の前にも非常に広い遺跡の跡みたいなものが広がっていた。
その後、2004年6月には外壁工事が完了し、金の十字架がドームの上に据えられる式典が行われ、2005年10月に全ての工事が完了したのである。
2005年12月にザクセン地方を訪れた私は、勧められて再度ドレスデンの聖母教会へ。
外には寒いのにこんなに人が並んでいた。みんな、聖母教会に入るためにきたのである。
中はこんな感じ。
ヨーロッパでは教会と言えば古いものばかりで、このようにきんきらの新しい教会を見るとなんだか不思議な気分になる。教会にいるのに教会ではないような感じなのだ。
ちょっと遠くから全体を写した写真。ドームの上まで完成している。また戦争で爆撃されるなんてことのないよう祈る。
この記事へのコメント
みほ
人はそうあるべきかもしれませんね。
ヨーロッパの方々は、すごいですね。
めぎ
普段は寄付をしないんですが(キリスト教は十分潤っていて私なんぞの貧者からお金を取り上げる必要は無いと思うのです)、爆撃後のビデオを見せられるとねえ・・・上手い商売でしたよ。
みほ
昔からの定説です。
”お金は、貧乏人から儲けろ!”です。
Amerikaniser Neo-Barockのほうが、格調高くていいですね。
あちらには、コメント欄はないのでしょうか?
どうにか、塾の関係は読めそうです。
めぎ
概略しか書いてなくてすみません。日本といえばサムライと禅寺、というイメージに一石を投じたくて書きました。ドイツ人は、アメリカ風というだけで鼻で笑いますが。
コメント欄は記事の一番下、Kommentar schreibenというところをクリックします。今までコメントしてくれたのは3名のみ。ウォシュレットの記事のときでした。アクセスはあるんですが、コメントしてくれる人はいないんです。
y-y-ventuers2
この美しさに厳粛な気分になります。
戦争・・・浅はかさでくだらない・・罰が当たりますね!!
めぎ
この教会は非常に美しい形だと私も思います。「聖母」をイメージした教会ですから、純潔な雰囲気を出しているんでしょうか。
ada
めぎ
そうですね、13年間で建てられたというのは、バルセロナの例などと比べるとずいぶんあっという間ですね。