こちらはドイツ北西部。
紫色の部分が、デュッセルドルフのあるノルトライン・ヴェストファーレン州。今回の旅では、薄緑色のニーダーザクセン州を抜けてハンブルクへ、そして黄色の部分、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州へ。
本日ご紹介するのは、まだ紫色の州の範囲内、ミュンスター。デュッセルドルフからアウトバーンで約2時間。
デュッセルドルフより北部にあるのに、ミュンスターはバリバリのカトリックの街だ。こちらは中世の地図。
中央にあるのが大聖堂ドーム。それはこちら。
中はこんな感じ。あんまり私が好きなタイプのドームではなかった。
中世の地図の右側に写っているのは、ランベルティ教会。
ここのカフェで一休み。昼間からビールを飲んでいるおじさまたち。
めぎが食べたのはおなじみのMatjes(マティエス)。思い出しました?
そう、塩漬けのニシン。これがカフェにあるということで、北ドイツの領域に入ってきたなあ、と感じる。ミュンスターを北ドイツにカテゴライズする人は普通いないと思うけど、アウトバーンで走ってくるとこの近くは平坦だし、赤レンガ造りの建物が多くなってくるので、ああ北ドイツに来たなあ、と感じるのだ。
さて、中世の地図で全然目立たない87番の建物。ランベルティ教会の下、地図の右下にあるそれは、市庁舎。それはこちら。
ここが、ドイツの歴史としては非常に重要な17世紀前半の三十年戦争の和平条約、ウェストファリア条約が発布されたところ。その場所は「平和の間」という名で、一般公開されている。大人一人1.5ユーロくらいだった。中に入ると定期的にスピーカーでドイツ語の説明が放送されている。英語や他の言葉があるのかどうかは不明。
日本でちょうど江戸幕府が鎖国して260年間もの平和な時代が始まっていた頃に、ヨーロッパではカトリックとプロテスタントがハプスブルク家やブルボン家などもまきこみ、ドイツを中心に大戦争を行っていたと思うと非常に面白い。
めぎが気に入ったレリーフ。
この部屋には、「正義」の表象の天秤を持つ女神、ユスティティアが飾られている。近代の裁判所などの法的な場所にはドイツでは必ずこの女神がどこかに、たいていは入り口に飾られている。
歴史的なものに触れるのは今回の旅の中でこの一箇所のみ。あとはただののんびり休暇である。明日からしばらくハンブルクをご紹介。と言っても、観光名所めぐりではなく、ハンブルクの友人の住まいや生活ぶりなどが中心となる。
この記事へのコメント
ゆっきぃ
飾りの細工が細かくてきれいですね~。
地図の紫から黄色ってすごい距離じゃないですか。。。
julliez
教会のつくりも、アルザスを髣髴させる匂いがあります。
ドイツもゆっくりと行って見たいです。
(いつも駆け足)
もん
いとお
さすがヨーロッパだぁ~(^^)
昼間からビールってドイツっぽい(^^;
マティエス、とてもおいしそう(^^)
もりけん
いつもながらめぎちゃんの解説はとっても適切かつ、面白いっす!このブログを読み続けていると、自分がちょっと賢くなったような気が…。
ブルーメン
大聖堂ドームやランベルティ教会一度行って見たいです!
このマティエスも美味しそう!メモしておきます(^^)
SOLE
ミラノは落書きだらけで汚いです(;→д←)
めぎ
一番乗り、ありがとうございまーす!
紫のところから黄色まで、そうですねえ、600キロくらいかな。700かな。よく走りました。おかげで疲れました~
めぎ
こちらこそ、世界のおへそを堪能させていただきますね♪
めぎ
2年位前の夏にブルターニュを一週間くらいゆっくり回ったのは良かったですよ~似てるけど違うヨーロッパを堪能できましたし、やっぱり時間をかけるのっていいですよね。ドイツ、一箇所だけでもゆっくり滞在できる機会があるといいですね。
めぎ
この葡萄のレリーフは、もんちゃまのために撮ってきたんですよ~あ、これ、もんちゃまに見せたい!と。
めぎ
近現代になる前の歴史がヨーロッパにはいっぱいありますからねえ。その代わり、やっぱり保守的な部分が根強いんでしょうね。
めぎ
今日の写真の中で私が一番気に入っているのは中世の地図なんです。番号がハッキリしないのが残念ですけど、真ん中のドームは1番、右の教会が5番で、妙に大きく描かれているのに対し、市庁舎は87番でめちゃくちゃ小さい。それだけ、市民がどうでもいい存在だったってことですよね。絵は語るって感じがしました。それを一番お伝えしたかったんですけどね、ごちゃごちゃ言ってもつまんないし、説明などはできるだけ省きたいので、難しいですね。
めぎ
北ドイツに行く機会があったら、Matjesをぜひ!今の時期が旬で、新鮮だから薄味で美味しいです。もう少しすると、ものすごく塩辛くなります。
めぎ
たしかに落書き、少なめですね。あるんですけどね、旧市街の表通りにはほとんど無いですね。新しい建物には落書きされる確率が高いように見えます。たぶん、新しいものには価値を感じていないんだと思います。
どらっち
教会も地図の絵のまんまで面白い。
たろちぅ
江戸の日本と比べるととても様式美な建造物たち。
みんな手先が器用なのかな。
めぎ
いえいえ出遅れてません、今日はちょっと時間があって、珍しくせっせとコメントお返事してるんです。結構精巧な絵でしょう?でも、遠近法はまだみたいなのね。
めぎ
手先はあんまり器用に見えないけど、職人芸は凄いなあと思います。マイスターの国ですからねえ。最近はその技術もだんだん落ちてきていると嘆かれてますけどね。
Baldhead1010
北海道にはあるかな?
めぎ
身欠きにしんはよく見かけましたが、塩漬けっていうのは私は北海道でも覚えがありません。どうなんでしょうね。
めぎ
楽しそうに美味しそうに飲んでました♪
くるにあ
天秤の女神、美しいですね。
laf
ビール、ビール、昼ビール(くるにあさん)、昼ビール、最高です。
むかしむかし、カラヤンが、日本に来たときに、音響で参加しました。
舞台裏のドイツから来たスタッフが、大きな荷物ケースに、大量のビールを密輸(税関を通していないと思われた)。
カラヤンの指揮中が始まると、荷物ケースから取り出し、飲んでいました。
ドイツの人は、ビールをお茶やジュースの変わりに、それも、冷やさないで飲むのだと思っていました。
ランベルティ教会でのビールは、冷たそうで、最高。昼ビールを飲む~ゾ。
ぽりぽり
大聖堂の中、詳しく見れて嬉しかったです。。
しみ
今の地図はカラフルだなー。
カラフルといえば、ステンドグラスもとってもカラフル。
とよっち
実物を見てみたいです。
もしかして、C・W・ニコルでは??(笑)
塩漬けニシンと赤レンガ造りの家が、
北ドイツを感じさせるのかぁ・・・
ふと、自分が住んでる地域で何か感じるもの
あるかなぁと考えた・・・崎陽軒のシューマイだな(笑)
wakatate
ステンドガラスの絵は物語になっているとか!
色ガラスで之だけ表現できるのは凄いですね。
写真の皆さん厚着していますね、気温の低さが分かります。
塩漬けのニシン美味しそうですね。
めぎ
「昼ビール」って、響きがいいですね~いやー昼から飲むぜ!という感じもするし、昼に飲むのは別に普通だよ、という感じもするし。
めぎ
最近はドイツの人もビールを冷やして飲むようですよ。わたしもよく、ドイツのビールは冷えてない、という話を聞いてたんですが、どこに行っても最近は冷えてます。ちなみにアイスコーヒーも、昔はホットコーヒーの上にアイスが乗ってくるというまことに変わったものだったのですけど、最近は冷やしたコーヒーの上にアイスが乗ってきます。いわゆるコーヒーフロートみたいな感じです。生クリームもどっさり乗ってくるのが私にはイマイチなんですが。
めぎ
ニシンは、塩水につけるそうです。香草なんかも入ってるんでしょうかね、もしかしたら。でも、食べた感じ、単なる塩味です。ワインとあいますよ~我々はこの後ハンブルクまで走らなくちゃならなかったのでコーヒーで我慢しましたけど。
めぎ
しみさんは地図がお好きですか?ちょっと見難い写真の地図で申し訳ないんですが、このカラフルなのが分かりやすいと思って使ってます。
ステンドグラスを綺麗に写すのって難しいですよね~ここのは全体的に明るく、ガラスが綺麗でした。
めぎ
あ、とよっちさんもステンドグラスがお好みですか?それじゃ次回は気をつけてたくさん撮ってくるようにしますね。なかなか写真で綺麗に写らなくてねえ・・・
めぎ
日本でも北海道、東北、関東、関西、日本海側、四国、九州などと大きく切り分けると、その土地らしい独特の雰囲気を感じますよね。わたしは、あの駅にうじゃうじゃせかせか動き回っている人々を見ると、いい意味で、ああ日本だ、と感じます。エネルギッシュな感じがするんです。ドイツでは、みんなのんびりいつもおんなじ、閉塞感が漂ってます。
めぎ
教会は昔、字の読めない人のためにステンドグラスや本物の絵で、聖書の物語を教えたんですね。町の歴史が描かれていることもありますが、たいていは聖書の絵です。
この日は寒かったです。この3日後くらいに急に暑くなったんですが、その差は15度くらいはあったでしょうか。
misaboo
カフェ、日本(東京)でも、いろんなカフェが増えてるけれど
無理矢理、道路に面したところにある、カフェは
排気ガスを吸いながらお茶してるみたいで...
それに比べると、ドイツは、快適そう。
しまいました。ドイツビール飲みたいどー。
めぎ
お店から車道までの間が狭いところが多いですからねえ。ドイツでもそういうところありますが、車の数も少ないんですよね。そういう意味では快適です。でも、カフェって、なかなか店員さんが来てくれなくってねえ。お会計するのも時間かかるし。
めぎ
ビールの写真写すとき、もーきちさんを思い出してました♪
塩漬けニシンはまだ食べたことがありませんが、ニシンは好きです^^
ada
めぎ
ニシンを召し上がるときはどうやって?わたしはニシン漬けっていう漬け物が大好きでした。
めぎ
ヨーロッパの中世から近代にかけての歴史はあまり日本ではやりませんよね。革命以降は少し詳しくやりますけどね。三十年戦争は、日本でいえば応仁の乱や戦国時代のようなものです。反対に、ヨーロッパの人は、徳川とか将軍という言葉は知ってても、織田信長や豊臣秀吉など知りませんよ。その前に歴史があったのか?という扱いです。
くっさん。
町並み自体もバランスを壊さないように大切に残しているのでしょうね。
それに、ヨーロッパのカフェは、どこも雰囲気がいいですね(^^)
めぎ
旧市街地は一般車の通行が禁止で、古い町並みを残しています。そういうところのカフェは座っていても気持ちがいいですね。多くは戦争で爆撃されて、昔と同じように建て直されたものであることが残念です。
リス太郎
めぎ
そういうときは素通りするのが一番ですよね。
ねこ