
本日から先日の弾丸日本訪問のお話を。と言ってもほとんど写真撮ってなくて・・・というのはしゃべるのに忙しくて。観光しているわけではなくひたすら人と会って何か食べながら話していただけだったし。写真はデジイチとスマホで撮影。
日本へ飛ぶ前にめぎがまったり過ごしたところ・・・フランクフルト空港の待合室の一角。こんな椅子のおかげでずいぶん楽に時間を過ごす事ができた。めぎはチープにエコノミーの旅だったので、約11時間の飛行前にこういう椅子で静かにのんびりできたのは非常にありがたかった。

成田に到着したところに待っていてくださったのは、krauseさん。一時間ほどしかないところ、電車の時間をみながら駅の近くの立ち食い飲み屋さんにさくっと連れて行っていただいた。写真にはまだレバーしか写っていないけれど、様々なホルモンと日本のビールでお迎えいただき、ああ、幸せ~~♪

中でも忘れられない味、名前は梅割りだったかな。焼酎を梅のリキュールで割ったような感じの飲み物。次回は是非是非うちのドイツ人と行きたいな。ここの写真をうちのドイツ人にメールで送ったら、羨ましさで身悶えしていた模様。そう、今回うちのドイツ人はお留守番。

ここでkrauseさんとお会いしたのは、お米をお分けくださるという事で。うちのドイツ人がkrauseさんの水田に足を踏み込ませていただいたのは、もう2年以上前の事(そのときのお話はこちら)。ドイツまでお米をお送りくださるというありがたいお話をいただき、めぎが日本に行くときに受け取らせていただく事にしたのだった。時間がないので到着したロビーで受け取るという約束をしたのだが、ホンの短い時間に素晴らしいおもてなしをいただき、心から感謝。
そんなわけで話は飛ぶが、ドイツ帰国後早速そのお米をいただいた。めぎ家の炊飯器はこんな旧式。土鍋で炊こうかとも思ったが、いつものスペインやカリフォルニアで作っている日本米と食べ比べるために、敢えていつもの炊飯器で炊いてみた。

ああ~なんて美味しいのでしょう!お米って、鮮度によってこんなにも味が違うのね。ドイツの水で炊いてもこんなにいつものと味が違うとは。うちのドイツ人の言葉によると、unschuldig(ウンシュルディッヒ)な味。訳すと、罪のない純真な味。収穫直後の、そして精米直後の、本当にまっすぐな汚れのない味だった。

うちのドイツ人が、これまた別の友人からいただいてきた中華街の八角を使って角煮を作り、とっても美味しくいただきました!krauseさん、中華街八角さん、ありがとうございました。

そしてまた話は日本へ戻り、今回泊めてもらった友人にちらっと連れて行ってもらった湘南海岸。富士山が見えて幸せ♪

そして、何と言っても、海!

江ノ島!!

ああ、この、波のある海・・・めぎがドイツ暮らしの中で最も恋しく思うものは、ざぶーんざぶーんと打ち寄せる波のある海。北海へ行っても広い広い遠浅の干潟があるだけで、こういう波はスペインにでも行かないと見る事ができないのだ。

めぎはかつて若かりし頃この近くに4年間ほど住んでいて、この海岸に毎週末のように訪れていたので、こういう渋滞もものすごく懐かしかった。久しぶりの左車線で左側の助手席に座るのはかなり怖かったけど。

こんな風に当時カレシの後ろに乗った事もあったわぁ・・・ああ、青春だったわねえ。もう云十年以上前の事。

それから大船の夜の町を歩いたり。

UFOキャッチャー好きの友人が、やった事のないめぎを誘ってくれたり。

その友人がうちのドイツ人にくれたお土産・・・ジオラマの一部にと。この冬はどこにも行かずにこれを作りますわ~左に写っているのはめぎと友人のUFOキャッチャーの戦利品♪

それから、今回の旅の中でめぎにとって最も大切な用事だった事・・・それは、ある友人の還暦のお祝い。

その席で、めぎの出た大学の知り合いのその後を色々と聞いた・・・ある教授が亡くなってしまった事、ある教授が一時期具合が悪かったけどまた復活した事等に始まって、あの人はガンになって闘病中とか、あの人はどこそこの大学に最終選考まで残ったとか、あの人は結婚したとか、離婚したとか、奥さんが数年前に亡くなって再婚したとか、あの人は就職した途端に産休に入ったとか、どこそこの大学は本当はあの人を採用したかったのにその人は別の大学に決まってしまったとか、ある人は有期の契約が切れてまた就職活動中とか等々・・・なんだかみんな疲れてて、大変そうで、ただただ忙しくて、10年前にやはり日本へ戻ることにしていたら、めぎもその渦の中にいたのだな・・・と思うと、そこから如何に離れてしまったかが不思議なほどだった。
日本は、食事は本当に美味しくて、サービスも素晴らしくて、とっても居心地がいいのだけど、仕事の環境、特に大学・学校関係者の劣悪な労働環境は、ドイツの仕組みに慣れためぎの目から見るとあまりにも悲惨で、やっぱりドイツにいる事にしてよかった、などと思ってしまっためぎ。いや、日本には日本の良さがあって、特に収入面では日本で働いていた方がずっと高収入なのだけど。でもその代わりどれほどの時間を売っている事かしら。おかげでみんな家庭が崩壊したり結婚していなかったり。産休とった人が非難されちゃう労働環境って、うーむ。いや、わかるけどね、もちろん。手が必要で採用しているのに、すぐに休まれちゃうのは大変だって事。でも、ドイツでもそういう事はごまんとあるけど、みんなやりくりしているし、つまりは文句言いつつもやりくりできる程度の環境なんだよな・・・

そんな事を思いながら迎えたある朝、新聞にウシダが載っていた。ネット版の記事はこちら。

デュッセルドルフから車で一時間ほどの小さな町ゲルゼンキルヘンの様子から始まったこの記事を読み始め、そのときにいた場所から一気に心はドイツへ飛び、目の前にドイツの景色が広がった。そして、あの熱狂的なシャルケの応援の様子も。めぎの日常はそこなのだ。さらに、地元のドイツ代表でもある選手とポジション争いをするウシダの話・・・自分のやってきた事と重なって、読みながら涙が出た。日々、ドイツ人と競り合って、普通にやってたら勝ち目がないからいっぱい考えていっぱいいろんなところに努力して競り合って、それが評価されたと思ったら日本人だからという一言で片付けられたり。今、そんなふうにして仕事をしているところ、糧を得ているところ、生きているところ、それはドイツなのだな。故郷の日本は今のめぎにとっては旅行先に過ぎないのだな。懐かしい景色も思い出も今や全て過去の事。現実は9000キロ離れた西の彼方に。そんなことを今更ながら実感した瞬間だった。
この記事へのコメント
stellaria
Baldhead1010
母ちゃん
ちばおハム
沖縄の海は色が違うし、波がない。
今はこっちが日常で、あの波のある海は遠い海です。
mimimomo
どんどん品格が落ちていく日本・・・(__;
YAP
日本のサラリーマンは、欧米の人たちから見れば、非常に理不尽で苛酷な環境の中にいると思います。
ほんとにこの仕事環境、というか、ほとんど精神論的な仕事に対するスタンスは、国全体としてマインドセットを変えていかなければと思います。
rino
ただのイケメンかと思いきや、ドイツでこんな事考えて奮闘しているんだな、と思った。シャルケで試合に出れない苦悩、自分らしさを工夫して試行錯誤して戦っている姿にさらに応援したくなりました。
めぎさんの大好きな海、見れて良かったですね!
krauseさんのお心遣いも素敵。
luces
ナツパパ
今でもいけいけの環境が主流ですからねえ。
大学先生に友人が何人もいますけれど、うーん、日本では恵まれていると
思ってたのだがなあ。
krause
テリー
ただ、日本に帰るのに、11時間というのは、やはり、長いですね。まあ、飛行機の中でも、映画、インターネットとか、楽しめるものが、ありますがーー。
マリエ
ドイツ人さん今回はお留守番だったのですね。また一緒にいらしてください(○´∀`)ノ゙
miffy
短い時間でのご滞在お疲れでしたでしょうね。
たいちさん
HIROMI
ニャンコ先生の登場するマンガも、感動させてくれるいい作品です。
もとこさん。