旧コリントス遺跡

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現在、3月末~4月初めのギリシャ・ペロポネソス旅行記を連載中。

ここは旧コリントスの通り。
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旧コリントスと書くのは、今のコリントスはここから7~8㎞離れた海岸にあるから。19世紀の地震の後、場所を変えて町を建設したそうだ。

これはたぶんオスマン帝国支配の名残だわね。
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街並みにも遺跡っぽいのがあちこちに見られる旧コリントスだが、本来の遺跡はこちら。
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アテネよりも前、紀元前7世紀頃に栄えたというコリントス。どんな町だったのかな・・・
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どこの遺跡もそうだけど、今の地面よりずっと下の方にある。地球はこの2~3千年のうちにずいぶん厚くなったのね。

アポロン神殿があそこに。
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別の角度から。
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この遺跡は歩いて見学できるようだが、朝8時から15時までで、既に閉まっていた。明日の朝、見に来ようか?どうしようかねえ・・・などと話しながら、この日の夕食のレストランを物色。遺跡の近くには観光客向けのレストランや土産物屋が並ぶ。呼び込みも多いし、外に英語でメニューが出ていたりもする。しかしそこでなにより目についたのは・・・
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ワンちゃんたち。
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宿の人の話では、ギリシャが経済的に傾いてから、犬を飼えなくなった町の人がここへ捨てに来るケースが多いのだとか。なんとまあ可哀想なワンちゃんたち。コリントスに限らずペロポネソスのあちこちの町でこういう犬たちを見かけた。そして、その犬たちは夜中に遠吠えをするのだった・・・あのトルコの田舎の野犬遠吠え合唱よりは数がずっと少なかったし、見たところまだ毛並みもよくそれほど空腹そうでもなかったが、あのトルコ東部のようになるのはもしかしたら時間の問題かしら。そうこうしているうちにトルコの方が裕福になって、野犬がいなくなるかも知れないわよね。
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どこの国も同じだが、教会は非常に立派。
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前には新約聖書の「コリント人への第1の手紙第13章1~8」がギリシャ語や英語などで彫られてあった。
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そうかあ、あのコリント人って、このコリントスの人のことだったのか・・・と今更ながらに思う。ヨーロッパの人にとっては常識中の常識なのかも知れないが、薄っぺらな知識しか持たないめぎには、時々突然頭の中の片隅にあった記憶と現実に目の前にある物とが結びつき、ああこれだったのか、と鱗が落ちることが多い。

話は飛ぶが、コリントス遺跡の話をまとめてしまうということで早くも次の日の朝。綺麗に晴れ、もう一度遺跡と後ろのアクロコリントスを写しに行った。
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V3とズームでも。
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V3の写りも悪くない。
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でも、D600の写りは3次元が感じられていいのよね。
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めぎたちはここを見学せずにすぐに次の目的地オリンピアへ向かうことにした。というのも、それなりに遠いし、オリンピアに行くのが最大の目的だったから。そこでフレッシュな気持ちのまましっかり見学することにいたしましょ、と。事前に色々見ちゃうと本来の目的地でもう興味がわかなくなっちゃうからね。

朝の町は静かだった。夜と同様に。
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観光シーズンにはまだ早いのかしら・・・と思ったが、オリンピアやその後の町でそんなことはないと思い知ることとなった。コリントス、それも旧コリントスに宿泊する人の数が少ないということであろう。時期にも因るかも知れないが、ここ、穴場かも。コリントスには普通アテネから日帰り観光する人の方が多いしね。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)

この記事へのコメント

  • Baldhead1010

    いつの時代もまず一番に犠牲になるのが犬や猫。

    人間不信の表情が見えます^^

    こんな重たい石材どうやって運び、細工したのでしょうね。
    2015年05月05日 04:21
  • ちばおハム

    紀元前7世紀、どんな暮らしだったんでしょうね。
    想像したいけど想像できないくらい昔です。
    2015年05月05日 06:39
  • YAP

    紀元前7世紀というと、日本では弥生時代の頃ですか。
    この文明の差は驚きです。
    2015年05月05日 09:26
  • たいちさん

    野犬の記事が気になりましたね。私も犬を飼い出して、まだ1年未満ですが、飼うと決めるには一大決心が必要でした。どんなことがあっても犬が死ぬまで飼うのが飼主の責任ですものね。
    2015年05月05日 09:27
  • ぽりぽり

    野犬が普通に暮らせる町というのもなかなか無いですよね。新約聖書のコリント人はコリントスの人だったのですね。行ってみたくなりましたぁ。
    2015年05月05日 09:36
  • engrid

    ぶらぶらな犬、のんびりしてますよね
    暮らしというか、コリントスに馴染んでるのね、幸せかな
    遺跡には、やはり驚きがありますね
    年月の長さを考えると、文明の栄華の名残
    呆然たるものがあります
    2015年05月05日 10:15
  • Inatimy

    地震で、この遺跡もかなり崩れちゃったんでしょうね。
    ズームの柱、くっきりとキレイ♪
    遠景の写真も、その場の様子がすごく伝わってきて好きです^^。
    レンズとカメラで、旅が何倍にも楽しめますね〜。
    2015年05月05日 16:39
  • mimimomo

    今ここで読みながら「コリント人への手紙・・・」あーここのこと、ってわたくしも思いました(--ゞ
    昔繁栄した国って、立ち直りにくいですね~
    イギリスは何とか上手くいっているようですが、イタリアやスペイン、そしてギリシャ・・・
    2015年05月06日 09:04
  • のの

    可哀想なワンコたち・・・(TT)
    ご飯はどこかでありつけるかもしれないけど、
    ご主人に見放されたという心の傷は消えないでしょうね。
    もしくは、いつかきっと迎えに来てくれると信じているかも・・。

    気の遠くなるような時間を越えて残っている遺跡、鳥肌モノですね。
    いろいろ想像が膨らみます。
    2015年05月06日 09:09
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