
現在、年末年始の旅の行き帰りの話を連載中。
帰りのフライトがキャンセルになって、連れてこられたホテルの部屋から見えた景色。まあタダで泊めてもらっているから仕方ないけど、あまり景色は良くないわねえ。

部屋はそこそこ広く、ベッドも快適。ただ、外の空調の音が煩かった。

窓のずっとずっと向こうには・・・

クアラルンプールのシンボルが見える。ちょっと遠いわねえ・・・

バスで連れてこられるときに道を確認していたから分かってはいたけれど、ここはクアラルンプールではなく隣町スバン。クアラルンプールまではタクシーで行けるとのことだったが、以前見て知っているし、お金も手持ちはもうそろそろ終わりだったし、もうすっかり旅の終わりの心づもりだっためぎたちは特に出かけたいという気にはならなかった。だって、出かけている間に帰りのフライトが決まったら、慌ただしいじゃない?フライトの連絡も、ホテルにいた方がすぐに入るだろうし。
そんなわけで、めぎたちは出かけることなくホテルで時を過ごしたのだった。でも、こうして到着した日は、次の日にはもう帰路につけると思っていたのだけど。

ちょうどこの日、クリスマスツリーを解体していた。

めぎは上階へ行って夕陽を撮影したり・・・

街並みを見下ろしてみたり。

そうして次の日のフライトに備えたつもりだったのに、次の日も何の連絡もなく、夕方になってもう一泊を覚悟しためぎたちは、なけなしの最後の手持ちのお金で近くのローカル店に缶ビールを買いに行った。ホテルの食事にはアルコールは含まれてないし、ホテルのお酒はものすごく高いし、まあカードで払ったりお金を下ろせばいいのだが、予定外のこんなところでお金を使う気にはならなかったのだ。

泊まったホテル。あとで調べてみたら、そんなに高くもなく安くもない普通のビジネスホテル。

食事は非常に充実していて、3食バイキングだが種類は十分にあり、毎日中身もちょっと違っていた。

美味しかったのが本当に救いになった。

ホテルはもともとは中国系のチェーンのようで、お客も中国人団体客が圧倒的に多かったが・・・

マレー人も結構見かけた。

ヨーロッパ人のほとんどは、めぎたちと同じ運命の飛行難民たちのようだった。

だって、そうよねえ・・・ヨーロッパからはるばる来て、このホテルで何週間も休暇を過ごそうとは思わないわよね、普通。団体旅行の最初か最後の一泊なら分かるけど。ホテルのプールだってこれだけだし。泳いでいるのはやはりめぎたちと同じ飛行難民たちばかりのようだった。

めぎたちも水着を持っていたら一回くらいここで泳いでみたかったのだが、スーツケースが無くて、それが適わなかった。なぜスーツケースが無かったか・・・それは、めぎたちがトランジットだったからだ。コタキナバルからクアラルンプールに着いたとき、めぎたちは乗り継ぎのつもりだったのでスーツケースを受け取らなかった。スーツケースはコタキナバルでのチェックイン時にデュッセルドルフまで運ばれることになっていたのだから、当然である。それがいきなり乗り継ぎカウンターから直接出発ロビーに連れて行かれ、そこからバスに乗せられたのだから、スーツケースは空港に置きっぱなしになったのだ。次の日には発てると思っていたからスーツケースのことは話題にしなかったし、その次の日に発てなくなったときも、その次の日には帰れるだろうと・・・いや、帰れないかもと思い始めてもいたのだが、ここでスーツケースを引き取りたいなどと言いだして、受け取ったらすぐに帰国なんてことになるのもバカみたいだと思って・・・もしかしてホテルへ運んでいる最中に帰国のフライトが決まったら困るし・・・ということで、結局言い出さなかったのだった。これは説明会の様子。何の説明にもなっていなかったけど。今思えば、このとき航空会社は本当にフライトの手配を待っている人を確認していたのだろうと思う。どうやら勝手に自腹で帰ることにして消えちゃった人もいたようなのだ。

で、結果はみなさんご存じの通り3日目も帰りのフライトは決まらなかったのであって、まさかの3泊になることが決まったとき、スーツケースのことをようやく訊ねてみた。なにしろもう2日も着の身着のままなのだ。ほとんど部屋にいて部屋のガウンで過ごしてたし、それ以外も冷房の効いたホテルにずっといるからまあいいけどね・・・すると、どうやらターキッシュエアラインズには全く届いて無くて、たぶんマリンドエアーにあるのではと言う。ええええ・・・で、またホテルの人の力を借りてマリンドエアーに問い合わせをしたが、ウンともスンとも返事がない。ちょっとぉ~~またもやスーツケース紛失ですか・・・マリンドエアー恐るべし。
その3日目の午後、急にホテルのロビーに掲示があって、まだ帰りのフライトが決まっていない人はどこどこにこれこれを書いてメールしろ、という指示があった。おいおい、メールアドレスならフライトキャンセルの日にもう書いたのに、どうして?と腹が立ったが、もちろんすぐに手続き。すると、まわりに帰りのフライトの連絡が入った人がちらほらいて、どんどん出発していく・・・でも、めぎたちには来ない・・・ああ、腹立たしい!
そしてホテル滞在4日目のお昼前、ようやく帰りのフライトの連絡があって、無事に帰路につけることになったという訳である。フライトは夜9時過ぎだが6時にタクシーが手配され、ホテルの部屋は2時でチェックアウトと言われ、めぎたちは2時から遅いお昼をゆっくりと食べ、3時頃から6時までロビーでその時を待った。まわりには同じような人たちが勝手にスマホの充電などしていた。時々その中から、それじゃ!と出て行く人がいる・・・早めのフライトでもう空港へ移動するのだ。この人たちはイタリア人で、グループなのかと思いきやここで知り合って一緒に過ごしていたようで、出発はバラバラだった。

めぎもイタリア人の真似をして充電しつつネットを徘徊し、時々ホテルの中を撮影に行ったりして待ち時間を過ごした。うちのドイツ人は3時間びっちり新聞を読んだりその新聞に載っている数独をやったりしていた。

ホテルの中はいつの間にか旧暦のお正月の準備が進んでいた。相変わらず人々はインターナショナル。

空港に向かうタクシーは若いドイツ人カップルと一緒だった。彼らはもうターキッシュエアラインズを信用できなくなり、自分で別の航空会社の便を予約したのだという。めぎも自腹で帰ろうかと一人ずいぶんあれこれ検討し、高すぎたり乗り換えが多すぎたりしてどれも断念したのだが・・・うちのドイツ人はそんな気がさらさら無かったのでただ辛抱強く待っていたけれど・・・でも、結果としては、自分で手配した彼らとターキッシュエアラインズが手配しためぎたちとは同じ時間帯の出発(飛行機は違うが)。うーん、何という皮肉・・・自腹を切った彼らはあとでターキッシュエアラインズに請求するつもりだと言っていたが、うまくいくといいわね・・・
もう一日続く。
撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + FT1 + 70-300mm(F4.5-5.6)、Xperia Z1
この記事へのコメント
Baldhead1010
ましてや外国においては。
YAP
3日はさすがに長いですね。
その間、先が見えてこない状態が続くというのがしんどそうです。
ナツパパ
こういう状況になったら、ホント凹むだろうなあ。
飛行機会社の対応は、でも、思っていたよりは丁寧ですね。
もう少し投げやりかと思ってました。
mimimomo
で、スーツケースはどうなったのか、気になります^^
足立sunny
miffy
お食事が美味しかったのが救いですね。