
現在、年末年始の旅の行き帰りの話を連載中。
3泊という予想外の長居をして、コンシェルジュや3食ずっと同じ所で食べたレストランの従業員とも顔なじみになったホテルをちょっと寂しい気分にさえなりながらようやくあとにし、タクシーでクアラルンプール空港に到着して、まずめぎたちがしなければならなかったこと・・・それは、チェックインより何より前に、3日前にコタキナバルで預けたままのスーツケースを探し出すことだった。なにしろ、昨日書いた通り、スーツケースは3日前にめぎたちと共にマリンドエアーでクアラルンプールに到着したきり、行方不明なのだ。乗り継ぐはずだったターキッシュエアラインズには届いていないし、その前のマリンドエアーからは連絡無し。で、クアラルンプール空港であちこち聞き歩き。まずは今回乗るシルク・エアーという飛行機のチェックインカウンターで事情を話すと、係員が二人がかりで追跡調査をしてくれたが、見つからず。それで次にマリンドエアーのカウンターで事情を話すと、たぶん到着手荷物受取所のマリンドエアーのところにあるのではないかと言われる。そこに行くにはどうしたらいいかと問えば、今いるのは5階だが、3階のバガキの横に入口があるという・・・バガキ?と聞くと、今度はゆっくりとバーガキンと言う・・・あ、バーガーキングね!とめぎが気がつき、大笑い。そこを訪ねてみると、入るのにデイリーパスが要ると言われ、それを発行するところはどこ?と聞くと、2階のガーデンの後ろだという。ガーデン?と繰り返すと、フドコトの後ろだと・・・フドコト?あ、フードコートね!とやはりめぎが気がつく・・・そこに行くと、確かにフードガーデンという名のフードコートが。うちのドイツ人にはアジア訛りの英語は非常に聞き取りにくく、時々めぎの方が分かったりするのが面白い。
で、フードコートの裏にはなかなかいかめしいセキュリティのカウンターがあって、2.1リンギット(約60円)でパスポートと引き替えにこのパスが渡された。

そのとき、めぎのパスポートを見たいかめしい制服の男性係員が、急にトーキョー?どこ?と聞くので、そんなことを聞かれてなんて答えて良いか分からないめぎはa City in Japanと間抜けなことを言ったのだが、さらにその係員はサッポロまでどのくらい?と聞いたのだ。めぎの本籍は東京にあるので、パスポートには札幌の文字はない。それなのにどうして札幌?と思いつつ、東京から1000kmくらい、と答えると、1000kmかあ・・・遠いねえ・・・と憧れに満ちた声で言ったのだった。
そう言われて改めてそのいかめしい制服を着た係員を見ると、若い童顔のお兄ちゃんで、もしかしたらアニメとかが好きで日本に憧れがあるのかも知れないし、もしかしたらマレーシアでたくさん放映されている中国の人気ドラマで北海道を知ったのかも知れない。なんとまあ・・・今まで怖そうなセキュリティチェックの人という印象だったのが、一気に可愛い生徒の一人のような、そんな風に見えたのが面白かった。
デイリーパスは結局一つしか発行されず、うちのドイツ人が代表して一人でこのデイリーパスで到着手荷物受取所のマリンドエアーのところに入っていった。いいなあ。辿り着くと、マリンドエアーの人が二人スマホに夢中になっていて、その一人に事情を話すと、あああの紺と赤の2つね、とすぐに出してきてくれたのだという。こんなに簡単にすぐに見つかるのに、どうして問い合わせに返事くれないのか、あんなに脇目もふらずスマホいじっているのに!とうちのドイツ人は憤慨していたが、とにもかくにも無事にスーツケースを取り戻し、ご機嫌にポーズを取るのでパチリ。

余談だが、マリンドエアーのカスタマーセンターにメールを送ってから一週間も経った1月18日、ようやく返事が来た。お問い合わせの用件をどこどこに電話してください、とのこと・・・でもね、ホテルの人がそこに電話をかけてくれて、カスタマーセンターにメールしろ、と言われたからメール打ったんだけど。第一、便名とか名前とかも書いてあるんだから、その荷物が既に引き取られたことくらい調べがつかないのかしらね?マリンドエアー恐るべし。
さてさて、スーツケースを取り戻し、ようやくシルクエアーにチェックイン。まず向かうのはシンガポール。

これはシルクエアーの中。非常にシンプルな飛行機だった。

1時間でシンガポールに到着。実はめぎもうちのドイツ人もシンガポールは初めて。こんなことで上陸することになるとはね~初めてなのに真っ暗で、素通りとは残念。ずっと向こうに観覧車が見えた。あの辺のビルの中にあの有名な上のつながったホテルもあるのね・・・とうちのドイツ人に言ったら、新しいものに疎いうちのドイツ人はそのビルのことを全く知らなかった。

シンガポールに到着して、次のフライトのフィンエアーの乗り継ぎゲートを探していたら、もう一人めぎたちと同じ運命でホテルで待機していた若い女性が同様に探してて、一緒に移動。彼女は早い時期に姿が見えなくなっていたので、もう帰国したのかなと思っていたら、なんとホテルを移動させられたのだとか。そうか、そういうケースもあったのね。彼女はフィンランド人で、次のフライトが最後のフライト。いいなあ。めぎたちはヘルシンキで乗り換えてデュッセルドルフへ向かうので、まだまだ先は長い。
そして乗り継ぎカウンターで次の2つのフライトのチケットを受け取り、ようやくヨーロッパへ出発!

ちょっと空いていたのか、ターキッシュエアラインズのサービスなのか、めぎたちは2人で3席を使え、しかも1席は足の伸ばせるタイプで非常に楽だった。これは到着直前のオーロラライト。

そしてヘルシンキに到着。到着は朝の5時半頃で、次のフライトまで2時間待ち・・・コーヒーでも飲もうか、と言いながらふとチケットを見ると、ラウンジにご招待と書かれてる!席も前の方だし、これ、ビジネスじゃない!?
ということで、ビジネス客用のラウンジで一息。

おお~久々のベーコン!

こうして少しゆっくり出来ためぎたちは、上機嫌で最後のフライトへ。

外には雪が見える。寒そうだなあ・・・

中で朝食が出された・・・こんな短いフライトなのでビジネスと言ってもたいしたことはないのだが、それでもちょっと良い気分。おなか空いてなかったけど、一生懸命食べた。

地球は丸いんだなあ・・・

デュッセルドルフという文字が近づいてきた頃・・・

少しずつ・・・

夜が明けた!

ああ、光が綺麗ね~

太陽を久々に見た気がした。太陽いっぱいのところにいたのにね。

そして雲の下に出て、ドイツの街並みを見た。ただいま~!

こうして朝9時過ぎ、無事に到着。仕事は午後から。

以上が行きと帰りの顛末。
全体を総括してみると、行きは予期せぬビジネスクラスへのアップデートとロストバゲージ、帰りは3日にわたる遅延とそこそこ居心地の良いホテルでの上げ膳据え膳とロストバゲージとビジネスクラスへのアップデートで、これをどう評価したらよいものかしらね・・・3日間先の見通しがないというのはその当時は辛かったが、今となればそれも過ぎ去った思い出。まあめぎもうちのドイツ人も元気だし、終わりよければ全て良しかしら。
それにしても、めぎ家の年末年始の旅って、そういえばモスクワで飛行機遅延のためビザ無しトランジットを経験したり、シチリアで旅を打ち切らなければならなかったり、マレーシアからオランダまでの向かい風が強いからとスーツケースを置いて飛行機が飛び立ったりと、いろんなハプニングがあるなあ・・・年末年始の旅って鬼門なのかしら。いずれにしても、こうしてこの3日間の話を書き終えて、ようやくスッキリ旅の話に取りかかれるわ・・・
撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、Xperia Z1
この記事へのコメント
engrid
忘れられない旅に、思い出して笑いながら話せる旅になりますね
Baldhead1010
やはり、言葉の壁は高い。
stellaria
YAP
こういういい加減な対応って、日本人的視点から見ると、海外ではよくあることという気がします。
ロストバゲージなんて、空港では日常的なんでしょうが、当の本人からしたら一大事ですよね。
ナツパパ
これで、このたびも思い出になりますね。
これからの旅行記が楽しみです。
ぽりぽり
miffy
テリー
まあ、どちらも、荷物が見つかって、ラッキーですね。
こういう旅行は、きっと、ハプニングがあるから、楽しいのかもしれませんね。
mimimomo
めぎさんはタフかな^^ わたくしだったらすごいストレスだったかも。一人だとストレスだし夫と一緒だったら、もっとストレスが増えそう~