360℃ルール工業地帯

現在、数日おきにルール工業地帯の朝の風景を連載中。

これは、ティッセンクルップの鉄鋼工場のコークスを作る部門の水蒸気。水蒸気がモクモクと広がり、もうどこにコークス炉があるかわからなくなっているところ。
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風向きも一瞬でガラリと変わる。こう見えていたのが…
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こうなっちゃって…
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こちらにもやってきた。凄い硫黄のにおい。水蒸気から雨もパラパラと。
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そして、コークス炉が再び見えてきた…と言っても写真では見えにくいけど、右の高圧電線の鉄塔の裏にうっすらと。
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鉄鋼の原材料の鉄鉱石もコークスの原材料の石炭も今は輸入に頼っていて、ライン川から船で運ばれてくるはずだ。鉄鋼を作るにはコークスが必要なので、ドイツで石炭採掘をやめた今もどうにかして手に入れてコークスを作り続けているということなのだろう。ドイツはヨーロッパ一の鉄鋼生産国で、年間生産量は約3500万トン(2020年)、ヨーロッパの約4分の1を占めている。世界でも8位なのだそう(ちなみに日本は世界3位で、1位は中国、2位はインド)。ドイツには約6千の鉄鋼会社があるようだが、その中で最も大きいのがティッセンクルップで、年間1230万トン生産しているとのこと。

ちなみにこの辺りでは褐炭がとれるので火力発電所がまだ現役で使われている(太陽や風力に切り替えられつつあるが、褐炭も未だ現役)。その炉もこの近くにあるのだが、ちょうど工場からの蒸気で見えなくて両方を一枚に写すことが叶わなかった。その写真がWikipediaに載っている。めぎが撮った蒸気をあげたコークス炉は下の写真の右側にあるのだが、この写真では奥のコークス炉から蒸気が上がっている。
Duisburg Alsumer Berg 2


さて、すっかり明るくなって、もうピンク色の蒸気など望めなくなったので、蒸気撮影はこれ一回で終了。今見ると色々反省が見つかって、ああ撮れば良かったというのがあるのだが、このときはこれ以上のものがその時点でのめぎに撮れるとも思えなかったし。いい写真を撮りたかったら何度も足を運ばなければならないということだわね。

で、山の上を別の地点へと移動。
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そして、山の反対側が望めるところへやってきた。そこにも工場。
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今いる場所はここ。



ずっと向こうまで…
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工場に次ぐ工場。ほとんどがティッセンクルップの鉄鋼工場の一部。全部でモナコぐらいの広さになるそうだ。これがルール工業地帯。
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あの辺りは、Landschaftspark Duisburg-Nordだと思う。何年か前に行ったところ。どんなところかは、こちら(Wikipedia)こちら(めぎの記事)とその次の日の記事をどうぞ。
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この記事へのコメント

  • Baldhead1010

    硫黄の匂いと言うことは・・・酸性雨の素?
    2021年03月29日 04:24
  • Inatimy

    迫力ある写真ですね。すごい勢いのモクモク。
    周り一帯、煙突がたくさんあって、あちこちモクモク上がってるんですね・・・。
    工業地帯のど真ん中。 規模が半端ない感じ。
    オーバーハウゼン(ショッピングモールに行ったことが^^;)からそう遠くないところにあったとは。
    2021年03月29日 04:42
  • mm

    いかにも工場地帯と言う感じのお写真ですね。
    千葉にも新日鉄、川崎製鉄(名前は不確か、よく変わるからね)があるのだけれど、まだ写しに行ったことが無い。ツアーも以前は出ていたのだけれどね。こういうお写真を見せていただくと「行っとけばよかった」と思えます。
    2021年03月29日 06:15
  • YAP

    ルール工業地帯って、社会の授業で習ったのを思い出しました。
    2021年03月29日 07:55
  • ナツパパ

    クルップといえば、ドイツの重工業の会社では有名ですものね。
    クルップ製の鉄は、その出来栄えがよくて、それが、ドイツの軍事力を支えていた、とも聞きました。
    2021年03月29日 09:42
  • (。・_・。)2k

    地図の下の写真 広角で良いですねぇ
    その大きさが良く分かって迫力を感じますね
    2021年03月29日 14:26
  • 爛漫亭

    デュッセルドルフといえばシューマンが
    思い浮かびますが、何か記念館のようなもの
    は有りますか?
    2021年03月29日 22:42
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