イースター休みに入る前の無礼講

休み前の最終日、学校に着いたら門が締まっていて入れない。裏に回ると教師は辛うじて入れてもらえたけど、バリケードやらこんなのやらでなかなか校舎に辿り着けない。
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中に入ると紅白の風船がいっぱい。
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ドイツなので、紅白にはおめでたい意味はなく、立ち入り禁止という意味。階段はこんな風に封鎖されていた。
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職員室は地上階(日本風に言えば1階)なので、職員室には何とか辿り着いた。中にはパステルカラーの風船が敷き詰められていた。
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これはAbigagとかAbischerzとかAbistreichなどと呼ばれているイベントで、イースター休み明けからアビトゥア(高校卒業試験かつ大学入学資格試験)が始まる高校3年生の最後の登校日のおふざけ。木曜日の放課後から準備をし、金曜日の朝に学校の平常を妨害するのだ。嫌がらせの矛先は教師で、教員室の入り口には「ライオンのほら穴」と書かれてあった。
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その割には教員室の床はパステルカラーで、可愛いな。
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簡単な朝食まで用意されてたし。
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後輩たち(小5から高2までの生徒たち)は一人も入れないように封鎖して、1時間目から2時間目にかけて外で大音響で音楽をかけて花火や発煙筒も使って大騒ぎ。近所迷惑だわねぇ。法律で16歳以上はビールも飲めるドイツなので、でも学校内では禁止なので、教師の役割は授業ではなくビール瓶を持ち歩く生徒への注意など。缶ビールを飲む生徒がいないところは流石環境大国ドイツというべきかな。その写真は無し。

大騒ぎを終えて、ようやく後輩たちが学校に入ることが許され、みんなテープを破ったり風船を割ったりでこれまた大騒ぎ。
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辿り着いた教室はドアが外されていたし…
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机や椅子が廊下に出されてあった。
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で、めぎは本来1~2時間目に授業をするはずだった中学生たちと一緒に机と椅子を元に戻す。自分たちの時にはこんなバカなことはしないようにしようねえってみんな言い合っていたけど、そのときになったらどうかな。教室を元に戻すので2時間目はお仕舞となり、めぎの授業は全く無しになった。まあ休み前だからいいけど。3時間目以降は普通に授業が行われるけど、もう誰も勉強する気分じゃないわよね。
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このアビ・ギャクというイベント、めぎは今までの教師人生の中でたまたま今年度まで金曜日の1~2時間目に授業を持ったことがなかったので、話には聞いていたけど実際に体験したことがなかった(ドイツの教師は自分の担当する授業の時間にだけ登校すれば良いため)。でも、今まで午後には毎日授業があったので、木曜日の夕方の準備には毎年遭遇してて、帰りが遅いめぎは既に職員室が封鎖されちゃってコートを取りに行けないなんてことがあったのだが、金曜日のおふざけもいやはや凄かったなぁ…それでも今回はおとなしい方らしい。だって、職員室には割と簡単に入れたんだもの。

そんなこんなで、2週間のイースター休みに入る前に終業式のような儀式があるわけでもなく(何しろイースター休みはまだ学期の途中だし)、こんな生徒主導のどんちゃん騒ぎで終わる。高校3年生とのお別れは、その前の週の最後の授業の時にそれぞれの教科で。めぎも生徒たちからカードやらお花やらチョコレートやらをたくさんもらった。
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5年間教えたクラスと、3年間教えたクラスがあって、生徒の成長にしみじみする。これは3年間のクラスの生徒からのカード。
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今、ドイツは中高一貫校8年制を9年制に変更している真っ最中で、そのため来年度は高校3年生がない。従って卒業試験もないし、お花やチョコレートをもらうこともないし、このアビ・ギャクもない。来年の今頃、この大騒ぎをちょっと懐かしく思ったりするのかな。
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まあ2年後にはきっとまた同じことが始まるのだけどね。今の高校1年生、今日のイベントを見て何を思っていたのかな。
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バリケードにフォルトゥーナと書かれていた。幸運の女神の名前である。そうね、ぜひ幸運の女神を引き寄せるよう努力して、まずは卒業試験で成果を発揮してね。そして、これからの世界をどうかよき方向へと導いていってね。
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この記事へのコメント

  • 向日葵

    アビ・ギャグ、っていうんですか?
    昔からの伝統、っぽいですね。
    ギムナジウムとは違うのかな?
    萩尾望都さんや武宮恵子さんの描いていらした作品に随分
    触発されて、ドイツへの一時留学なども考えたりしました、
    っけ。。
    生徒さんたちからの日本語でのお手紙、嬉しいですねぇぇ!!
    え?来年からは無いの?ああ、来年だけ、なんですね。
    片づけるのは大変ですが、まあ年に一度の伝統行事なのでしょう
    から続けて行って欲しいですね。
    2025年04月12日 03:51
  • Baldhead1010

    日本はアメリカの関税対策でおおわらわ。
    2025年04月12日 06:24
  • mm

    日本の学校とは大違いですね。
    高校3年生と言えば日本では受験戦争真っただ中。
    おそらくこんなことしている余裕はないでしょうね。
    2025年04月12日 06:58
  • YAP

    雰囲気やノリは、日本の学園祭みたいなんですかね。
    まじめなドイツ人がこんな風にはじけて、こういうのは大人になっても思い出に残るんだろうなと思います。
    ちょっと現場をのぞいてみたいなと思いました。
    2025年04月12日 07:13
  • 爛漫亭

    面白い伝統があるのですね!
    2025年04月12日 10:31
  • stellaria

    アビ・ギャク、初めて知りました。すごいですね。後始末が大変そう...。高校3年生はここでパーンと弾けて、試験へと向かっていくのですね。良い将来が待っていますように。
    生徒さんの日本語のお手紙の温かいメッセージがいいですね。字も可愛いし、日本語としてほぼ正しく書かれていてすごい。勉強の成果を感じます。めぎさんのご指導が素晴らしかったのでしょうし、学生さんの方も頑張って勉強されたのだろうなと思いました。
    2025年04月12日 11:13
  • Kame

    足跡にて失礼します。
    2025年04月12日 16:10
  • 夢の狩人

    アビ・ギャクって生徒からすれば凄く楽しそう!
    日本でこんな事があったら
    すぐニュースになってしまうけど・・・。
    2025年04月12日 16:31
  • Inatimy

    後片付けやゴミの始末が大変そうだ・・・^^;。
    でも、おふざけも学業も、めいっぱい、一生懸命に力を注いで、
    充実した人生を歩んで行って欲しいな。
    2025年04月12日 16:56
  • てんてん

    (# ̄  ̄)σ・・・Nice‼です♪
    2025年04月12日 22:42
  • sana

    アビ・ギャク?
    初めて知りました~! こんな大騒ぎをするとは。
    紅白に立ち入り禁止の意味があるというのも、初めて知りました。
    日本人なら、祝い事かと思っちゃいますね。
    イースター休みに入る前、どんなニュアンスなのかしら^^
    2025年04月13日 00:43
  • mika

    こんなイベントがあるんですね。
    知らなかったです。
    確かにこの後では勉強する気分にはならないですね(^^;)
    2025年04月13日 15:05
  • ぽこねん

    愛のある心がこもったかわいい妨害行為、する側もされる側も楽しみがあっていいですね。お片付けも大変ではありますがなくならないで欲しいです。
    2025年04月13日 16:40
  • Rinko

    若者たちのエネルギーに満ちたイベントですね^^
    それにしても、日本語の上手なこと!たった3年間で、こんなに丁寧なメッセージを書けるなんて、Megiさんのご指導の賜物ですね~(^。^)
    2025年04月14日 07:11
  • おと

    後片付けは大変だけれど、楽しいイベントですね~^^学生さん達、きっと一生、これをみんなで準備している時のワクワクを忘れないですね♪私も高校の時に、友達たちと悪ふざけで教室をすごいことにして先生を驚かせた思い出があります(とても寛容な学校で、それをも楽しんでくれた先生方に感謝しています)。
    2025年04月14日 10:48
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